600. 18きっぷの小旅行
仙台出張だったので、前日入りをすることでお客様に一軒でも多く回ろうとしました。
また、18きっぷと宿泊費をたしても、新幹線代より2,000円くらい安いのです。
ならば、小旅行を楽しもうとしました。
楽しむ、というと語弊が少しあります。
特に、原発の帰還困難区域を見ておきたかったのです。
来年春には常磐線は完全復旧するらしいです。
そうなると、ふだん福岡に住んでいる私は、帰還困難区域の街中を見る機会がないだろうと常々考えていました。
実際にこの目で見てみたかったのです。
だから今回は、前々から行きたかった水戸の偕楽園も袋田の滝も寄らずに、ひたすら富岡駅を目指しました。
土曜日に、友人に1回だけ残っている18きっぷを金券ショップで買ってきてもらいました。
彼はわざわざ休みの日に横浜で買って品川まで持ってきてくれました。
感謝感謝です!
で、翌日曜日の9月1日。
天気は晴れ。
絶好の旅行日和です。
朝の6:40ごろに御徒町を出て、7時過ぎの上野発の常磐線で水戸まで行きました。
水戸駅の売店で、待ち時間を利用して究極のメロンパンを買いました。
これは以前、秋葉原駅構内の「のもの」で売っていたのを食べたことあるのですが、やっぱりおいしいです。
仙台のお客様のお土産も買って、電車の旅を続けます。
まっすぐに富岡駅に行っても良かったのですが、それじゃあ18きっぷがもったいないです。
一気に、と申しても3時間半の移動です。
袋田の滝も行きたかったのですが、素通りでした。
しかも常陸大子駅で4両編成が先頭の1両だけになり、混みました。
椅子に座っていたのですが、お年寄りの夫婦がいたので、譲ってしまいました。
結果、郡山駅まで2時間立ちっぱなしでした。
郡山駅で30分ほど待ち時間がありました。
郡山駅はお客様の縁があり、なんども過去に泊まった街です。
でも正直、「ゆべし」以外、ピンとくる名物や料理が駅前にはないです。
なにか食べようかしらと思いましたがイマイチなかったので、お客様への手土産で「ゆべし」を買い足して、そのまま電車に乗りました。
すると、駅のホームの反対側に豪華列車「四季島」が停まっていました。
18きっぷの貧乏旅行の身なれば、すこしひがみも・・・まったくしませんでした。
やっぱり楽しいってのは良いことです。
でもいずれは豪華列車にも乗ってみたいものです。
磐越東線に乗り換えて、いわき駅に着き、乗り換え時間に駅の改札外のセブンイレブンでジャンボフランクを買って食べました。
富岡駅に着いたのが15時50分ごろでした。
次の代行バスの発車時刻まで1時間ありました。
「駅メモ」の富岡駅のノートで、30分程度待ち時間があらば震災の爪痕がのこる富岡港へ足をはこんでみることを勧める書き込みを読んでいました。
なるほど、駅から海のほうに歩くと、巨大な防潮堤が工事中でその先にようやく海が見えました。
手前もおそらくはたくさんの人家があったのでしょうが、今は更地の藪のままでした。
駅に戻り、駅舎にある食堂の特製鶏つけめんが美味しそうだったので、食べてしまいました。
麺が1.5倍で、おなか一杯になりました。
伯母へのお土産を買って、代行バスに乗り込みました。
代行バスは窓を開けるのは禁止でした。
帰還困難区域では信号は全て青だった覚えがあります。
代行バスから外を覗くと、夜ノ森駅のあたりから、人家や社屋のまえに鉄パイプのバリケードが並んでいました。
帰還困難区域を示す看板が路側帯にたくさん並んでおり、建物は上から下からツタで覆われていました。
大手自動車メーカーのディーラーですら、建物には入れないからでしょうか、外のガラスはひどく汚れていました。
僅か30分少々で浪江駅に到着し、原ノ町駅で乗り換えて仙台駅に到着したのが19時半過ぎでした。
仙台駅前のビームビルとかいう建物にアニメイトがあるらしいと入ると、その下のフロアに凄く「濃い」地元の本屋さんがどかんとありました。
そこでマンガを数冊買いました。
そのあと、今日の楽しみのひとつだった「伊達の牛たん本舗」本店に行き、「芯たん定食」をがっつり食べました。
本当に美味しかったです!
伊達の牛たん本舗でお土産も買って、斜め前の東横インに入りました。
そのまま夜遅くまで起きていましたが、いつのまにか寝てしまいました。
電車に揺られて500㎞ちかく移動しました。
来春には、上野と仙台を結ぶ鉄路が復旧するとのことです。
ぜひ、18きっぷをまた買って、また乗ってみたいです。
18きっぷのよいところは、途中下車し放題ですので、各地の名物を食べられることです。
ダイエット中ですから我慢しなければならないことも多いです。
でも福島や宮城は美味しいものがたくさんあるので、また食べに行きたいです。
特に富岡駅の鶏の塩ラーメンや伊達の牛たん本舗の芯たんは別格でした。
また食べたいですね。
そんな、感慨深い小旅行でした。